災害時のペット同行避難を可能に
防災・災害対策 活動中の政策着手
2019年
課題
猫を飼育している市内の方より「災害発生時に避難所にペットを連れていけるようにしてほしい」と要望を頂く。ペットの室内飼育が増えているなか、長岡市地区防災センター・指定避難所運営マニュアルでは、原則、ペット同行は避難者収容スペースには入れない
政策
・ペット同行避難についての具体的なマニュアル整備
・長岡市内に同行避難できる避難所を作る
活動・提案後の動き
・2025年4月現在、22の避難所にてペット同行避難が可能に
・長岡市避難所開設担当職員向けペット同行避難受入れマニュアルも作成された
◆令和元(2019)年12月 長岡市定例会本会議
・質問①
長岡市地区防災センター・指定避難所運営マニュアルによると、ペットは避難者収容スペースには入れないことを原則とし、ペットの飼育スペースを室外に指定するとある。室外とは具体的にどんな場所を想定しているのか伺ったところ、危機管理監・政策監より下記の回答を得た
避難所では、さまざまな事情を持つ市民が多く集まることに配慮して、ペットは避難者と同じスペースではなく、室外の指定場所で飼育することが原則。これまでの例として、平成23年(2011年)の東日本大震災で福島県からの避難者受け入れの避難所の新産体育館で、ニュータウン管理センターとを結ぶ渡り廊下をペットの避難場所として、ケージに入った状態で数匹のペットが避難生活を送った。そこは、避難者がいる体育館に隣接している屋内という環境でした
・質問②
現在の災害対策本部の所掌事務事項にペットもしくは愛玩動物についての事務事項の記述がない。動物愛護センターなどとあらかじめ連携を図る必要があるので、次の災害に備え、担当部課を検討していただきたい。長岡市の考えを伺ったところ、危機管理監・政策監より下記の回答を得た
避難所では、さまざまな事情を持つ市民が多く集まることに配慮して、ペットは避難者と同じスペースではなく、室外の指定場所で飼育することが原則。これまでの例として、平成23年(2011年)の東日本大震災で福島県からの避難者受け入れの避難所の新産体育館で、ニュータウン管理センターとを結ぶ渡り廊下をペットの避難場所として、ケージに入った状態で数匹のペットが避難生活を送った。そこは、避難者がいる体育館に隣接している屋内という環境でした
・質問③
ペットの災害時の備えは基本的に飼い主の責任です。飼い主には、ふだんから予防接種や外部寄生虫の駆除、キャリーバッグやケージにならしておく、排せつなどのしつけ、ペットフード、トイレ用品などの備蓄をすることも飼い主自身に周知する必要があると考える。長岡市へ取り組み状況を伺ったところ、下記の回答を危機管理監・政策監より下記の回答を得た
長岡市地域防災計画においては、飼い主の役割として、日ごろからケージになれさせる訓練などの事前の備えについても定めている。今後ホームページなどを通じ周知を図っていきたい。災害時には避難者の多様なニーズに対応していく必要があると認識しているので、ペットの飼い主も含め、避難者全体に配慮した避難のあり方について今後研究していく
令和3年3月に環境省が人とペットの災害対策ガイドラインを公表
令和3年5月には新潟県がペット同行避難所運営マニュアルを発表
◆令和3(2021)年6月 長岡市定例会本会議
・質問①
例えば大雨の中、犬の入ったゲージを抱えた高齢者が避難してきたらどうするのか。現在、市内の指定避難所で具体的な対応を決めているところは少ないのではないでしょうか。連れてきた人がいたら考えるのではなく、事前にペットスペースをどこにするのか、受入れについてあらかじめ決めておくとペットを飼っていない方とのトラブルもなく、現場で混乱せずに済む。災害時の緊急避難あるいは一時避難の場合、全ての避難所で一旦受入れられるように取り組んでいただきたい。また、中・長期に及ぶ避難の場合においても、新潟県が出したペット同行避難所運営マニュアルを参考に、一時避難したペット連れの被災者をどこで保護するのか、避難所ごとにペットの受入れ可否を検討していただきたい。一時避難の場合及び中・長期に及ぶ場合の避難所の対応について長岡市に伺ったところ、環境部長より下記の回答を得た
災害に備え、あらかじめペットを受入れる避難所とその避難所における飼育スペースを選定しておくことは必要であると考える。災害時には、多くの市民の方々が避難所に避難してこられます。また、過去の災害では、避難所におけるペットの鳴き声や臭いについて苦情が寄せられたことがありました。飼育スペースの選定については、避難所の規模はもとより、地震や水害といった災害の種類、災害の程度、避難所の開設が一時的なものか、中・長期に及ぶものかなど様々な条件によって変わってまいります。そのため、市では全ての避難所で一律に飼育スペースを設けることは困難と考えられます。飼育スペースの選定に当たっては、拠点的な避難所、県の施設等の活用も含め、今後関係者と協議をしながら検討してまいりたいと考えております
・質問②
毎年市が行っている、総合防災訓練でペットと同行避難した方の受入れ訓練や避難所にペットスペースを設けるシミュレーションを行っていただきたい。長岡市のお考えを伺ったところ、環境部長より下記の答弁を得た
災害時に備え、ペットの同行避難に関する避難所の運営や関係機関との連携や役割分担について、あらかじめ訓練を行うことは非常に重要であると認識している。マニュアル等の計画整備と訓練を繰り返しながら実効性を高めていく
令和4年度予算にて「ペットの受け入れに必要な物資等の配備」が予算付け
災害発生時にペットを同行して避難された方を受け入れる体制を速やかに整えられるように、長岡市は、避難所でのペット受入れ用物品を購入
ペット同行避難のスターターキット
令和4(2022)年の長岡市防災訓練にて、栖吉小学校及び青葉台小学校にて実際にペット受入れ用物品を広げ、関係者と意見交換が行われた
◆令和5(2023)年3月定例会本会議
・質問①
避難所でのペット受入れについて、今までの取組と今後の体制整備の予定について長岡市に伺ったところ、下記の回答を得た
令和4年度の取組については、避難所に必要な資材の準備や避難訓練の試行、ペットの同行避難に関わる市民の方々への意識啓発や自主防災会及び町内会へのアンケートを実施した。
今後の取り組みの1点目は、ペット同行避難者が避難所において主体的にペットの飼育スペースの運営等が行えるように、必要な資材や説明などをまとめたスターターキットを準備した。
2つ目は、昨年8月の防災訓練において、このスターターキットを実際に使ってみて、同行避難の訓練を市内2か所で試行した。参加者からは、具体的な説明書よりもスムーズに受入れ準備ができた、訓練に参加したことでペット同行避難の不安が解消されたなどといった御意見を頂いた。
3つ目は、市内地域全域において、自主防災会及び町内会を対象に避難所でのペット同行避難と受入れに関するアンケートを現在実施している。今後の受入れ体制の整備については、このアンケート結果を踏まえ、自主防災会や町内会とさらなる訓練や検証を重ね、受入れ施設を順次設置していきたい
災害発生時のペット同行避難についての体制が整備された
令和7(2025)年4月1日現在のペット同行避難推奨施設
「長岡市避難所開設担当職員向けペット同行避難受入れマニュアル」も作成された

